うま味成分のグルタミン酸に痩せる効果がある

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アミノ酸飲料が相変わらず好調な売れ行きだというのです。
一時期、ひんぱんにテレビの健康バラエティ番組で「アミノ酸でやせる」などと取り上げられたことが大きいです。
なんでも、アミノ酸のひとつである「リジン」が、体脂肪を血液中に引っ張り込む働きをするリパ—ゼという酵素の動きを活性化させるのでやせるという原理です。
もっとも、ダイエット効果については、アミノ酸飲科メー力ー自身が「飲んだだけでやせるということはありません」と否定しています。
アミノ酸は血液、臓器、筋肉などをつくるタンパク質の原料で、全部で20種類ほどあります。そのうちの8種類は、体内で合成されない必須アミノ酸で、食事から摂取しなければいけません。アミノ酸にはそれぞれの作用があり、例えば、アスパラギン酸は免疫力向上、アルギニンは脂肪代謝の促進、グルタミン酸は疲労回復、アラニンは肝臓の代謝力アップなど効果があります。また、グルタミン酸は旨味のもとにもなることで有名です。グルタミン酸は普通の食品に含まれているが、とくに昆布に多く含まれており、それで、昔から昆
布はダシをとる調味料とされてきました。食品添加物の化学調味料(グルタミン酸ナトリウム)は、それを化学的につくったものなのです。
化学調味料のことを「うまみ調味料」と言ってくれと、「化学調味料業界」では、一時、躍起になっていました。そのため、テレビ、新聞社、雑誌社はむろんのこと、辞書や教科書をつくる出版社にまで出向いて、頼み込んでいたことがあります。言い分は、「化学調味料は合成されたものではなくて、菌の力で発酵させてつくったものなので、化学という言葉は適切ではない。国際的にも、うまみ調味料として通っているので、是非、化学調味料という表現はやめてもらいたい」というようなものです。グルタミン酸ナトリウムは、かっては石油からムロ成法で製造されていました。現在ではサトウキビ(廃糖蜜)を使った発酵法が主流となっています。一見、化学的に合成されたものではないと錯覚しますが、実は、サトウキビにはグルタミン酸は含まれていません。だから、米を発酵させてつくる清酒や麦からつくるビールとはわけが違うのです。糖分をとったあとの廃糖蜜を、グルタミン酸を生成するグルタミン酸菌という菌に炭素源として与える、つまり餌として与えて
つくるのです。このグルタミン酸菌をどうやってつくり出しているのかは、大変な企業秘密となっています。簡単にいえば、サトウキビをいくら発酵させても、昆布からとれるような本物の調味料は、できないのです。
また、精製する過程で塩酸や界面活性剤といった化学薬品を使うので、化学調味料は化学調味料なのです。
アミノ酸で食品添加物に指定されているのはグルタミン酸ナトリウムのほか、フェニルアラニン、バリン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸、アラニグリシン、システィンです。ところで、アミノ酸飲料のルーツは、ある製薬会社が開発したスポーツ飲料ですが、その理由が実におもしろいので紹介します。
「以前、アミノ酸入りのスポーツドリンクがブームとなりましたが、もともとは医寮用の点滴液だったんです。しかし、つくりすぎて在庫がたまってしまっていた。それを製薬会社会長の『瓶詰にしてドリンクにしろ』の一声で売り出し、大ヒットになったんです。ですから、スポーツドリンクは点滴液を飲んでいるのと同じなんです。アミノ酸飲料水も同様のことがいえます。
病気でもないのに点滴をする人はいないのに、アミノ酸飲料は売れに売れているというのはおもしろく、不思議で、同時に複雑な気分です。

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